日本語教師になるには?目指す方法・必要な資格をご紹介。

いまいです。

日本語教師って、何をする仕事なの?どうやってなるの?

皆さんの質問にお答えします。

 

 

日本語教師の仕事とは?

日本語教師の仕事とは、日本語の基礎的な会話や文法を外国人(留学生や技能実習生など)に教えることです。

もちろん、授業の教材を作成することや、学校行事の企画や準備をしたり、運営に携わったりします。

日本の文化、マナーや習慣などを伝えるというのもあります。

つまり、外国人が日本で生活していくのに必要なサポート全般になります。

日本語教師の仕事内容・就職先

日本語教師として働くことを検討している人のために、具体的な仕事内容や就職先などを紹介します。

日本語教師の仕事内容としてはこんな感じです。

 

  • 授業で日本語を教える。まずはこれですね。
  • 教材や宿題、テストの作成と採点もあります。
  • 効果的な授業のカリキュラムを組みます。
  • 学校の運営や行事を取り仕切ります。
  • 留学生の進路指導(大学、専門学校への進学がほとんどのため)をします。

 

日本語教師の主な就職先は?活動場所は?

 

  • 日本国内の日本語学校、専門学校、大学
  • 海外の日本語学校や大学
  • 地域の外国人に日本語を教えるボランティア団体
  • 企業で働く外国人労働者のための日本語の研修
  • オンラインで海外や国内の学習者向けにレッスン

 

日本語教師は日本国内の日本語学校で、対面で教鞭を取っている方が多いと思いますが、最近はコロナ禍により、オンラインでのレッスンも増えているようです。

 

 

日本語教師になるにはどうしたらいいの? 資格や条件は必要なの?

ここからは、日本語教師になるために必要な条件や求められる資格について話します。

日本語教師自体に特別な資格は必要ないのですが、
日本語学校(日本国内で法務省が告示する)の教員になるためには、
以下の条件のうちいずれかを満たしていることが求められます。

 

  1. 日本語教育能力検定試験」に合格する。
  2. 学士の学位をもち、文化庁認定の「日本語教師養成講座(420時間)」を修了する。
  3. 大学または大学院で日本語教育に関する、主専攻か副専攻のプログラムのどちらかをを修了する。

 

こちらの書籍も参考にしてみてください。

日本語教育能力検定試験

「日本語教育能力検定試験」とは、公益財団法人日本国際教育支援協会が毎年10月に実施している日本語や日本語教育に関する知識を問う試験です。

公益財団法人日本国際教育支援協会ホームページ:日本語教育能力検定試験

試験は1日がかりで、合格率も20〜30%と比較的難しい試験です。

こちらの音声配信でもこの試験について話しているので、良かったら聞いてみてくださいね。

日本語教師養成講座を行っている学校で、検定試験対策コースを受けるという方法もあります。

独学で受験する方は、過去問を解いたり参考書で勉強したりしているようです。

日本語教師養成講座(420時間)

すでに大学を卒業している人は、文化庁が認定する420時間の「日本語教師養成講座」を修了すれば、日本語教師に必要な知識を身につけることができます。

アルクの 日本語教育能力検定試験合格パック は、養成講座に加えて検定試験対策も行っているようですね。

まずは資料を見てから判断したいという方には、ヒューマンアカデミーの日本語教師養成講座コースがおすすめです。

ヒューマンアカデミーは厚生労働省の教育訓練給付金制度に指定されています。

雇用保険に3年以上入ったことがある人は10万円給付されますよ

ヒューマンアカデミーの日本語教師養成講座

大学・大学院で単位取得

大学や大学院で「日本語教育に関する主専攻(または副専攻)プログラム」を修了すると、日本語教師になるために必要な知識を学べます。

また、大卒以上の学歴があれば、就職先の選択肢が増えると言えます。

Q&A コーナー

 

教員免許・国家資格の取得は必要ですか?
日本語教師として働くにあたり、教員免許は必要ありません。教わりたいという人がいれば、誰でも日本語教師になれます。現時点では、公認日本語教師という名称で国家資格化されるという話もありますが、具体的な事は未定です。今のところ、日本語教師の国家資格も存在しません。もし、国家資格化されるなら取得しておいた方が良いのではないでしょうか。
高卒・短大卒でも日本語教師は目指せますか?
高卒や短大卒でも日本語教師を目指すことは可能です。ただし、その場合は「日本語教育能力検定試験」に合格することが条件となります。学歴を大卒以上に限定して募集を行っている日本語学校が多いことは確かです。
日本語教師に年齢制限はあるの?
条件さえ満たしていれば何歳でも働けます。年齢が高くても採用される可能性はあります。多くの社会経験が、大いに役立つと言ったこともあると思います。「日本語教育能力検定試験」では高年齢の受験者も多いです。幅広い年齢層が働いています。
日本や海外の大学で教えることはできますか?
大学などで留学生を指導する場合は、大学院修士課程以上を修了していることが条件になることがほとんどです。また、専攻が日本語教育や日本語学、言語学であることが必要ですね。

 

 

実際に、勤務なさっている先生方のお話を聞いてみた。

どうやって日本語教師になりましたか? (A先生の場合)

A先生:(専任、常勤)大学、大学院で日本語学科でした。日本語教育科目を専攻してたので、日本語教育能力検定試験は受けていませんし、420時間の日本語教師養成講座にも行っていません。直接的には関係ないですが、海外留学経験はあります。留学した時に日本語教師になることを強く意識しました。

どうやって日本語教師になりましたか? (B先生の場合)

B先生:(非常勤)私は、短期大学卒業ですので、420時間の日本語教師養成講座を受けた後に、日本語教育能力検定試験を受けました。受験生の3割未満の合格率ですので、勉強はかなりしました。出題範囲の「社会・文化・地域」、「言語と社会」、「言語と心理」、「言語と教育」、「言語一般」の5つの分野も当初は訳がわからなかったのですが、420時間の日本語教師養成講座に通ったおかげで、なんとか合格をすることができたと思います。

どうやって日本語教師になりましたか? (C先生の場合)
C先生:(非常勤)私は、大学の国際関係学部卒業で、日本語教育科目を専攻していましたから、すぐに教鞭をとることになりました。海外留学経験もあります。しかし、どうも教え方等に疑問が多く、やはり420時間の日本語教師養成講座に通って1から学び直しました。日本語教育能力検定試験も後々のキャリアのことを考えて受験して3度目で合格しています。
どうやって日本語教師になりましたか? (D先生の場合)

D先生:(専任、常勤)大学は経営学部でしたので、全く畑違いでした。前職で同僚の中国人に日本語を教えたのがきっかけでこの業界に興味が湧きました。そこから420時間の日本語教師養成講座に通い始めました。養成講座は修了していますが、必須の試験ではないので、日本語教育能力検定試験は受験していません。海外留学の経験もありません。

こちらの記事もどうぞ:どうして日本語教師になったんですか?日本語教師の本音。

 

ポイントを整理。どうすれば日本語教師としてデビュー可能か?

皆さん、色々な方法で日本語教師になられているんですね。

ここでのポイントですが、

  • 4大卒、院卒で日本語教育科目のプログラムを修了すれば、日本語教師としてのデビュー可能。
  • 4大卒で、420時間の養成講座を修了すれば、日本語教師としてのデビュー可能。
  • 4大卒でなくても、日本語教育能力検定試験に合格すれば、日本語教師としてのデビュー可能。

ということになります。

以上は、あくまで、資格という面から見たときの日本語教師としてデビューできるかどうかです。

実際には、授業等ができるか、業務がこなせるか等々の個人的な問題や法人や組織としての問題もあります。

去年2020年からのコロナ禍により、留学生が来日できず、日本語学校の経営が圧迫されているという事実も見逃せません。

当Webサイト:コロナ禍における日本語教師の本音

 

今回は、日本語教師になるにはという資格の観点からのお話でした。

とはいえこんな質問もありますよね。

  • 仕事としてどうなのか?
  • 生活できるのか?
  • やりがいはあるのか?
  • メリット、デメリットは?

これから、日本語教師を目指そうという方もいらっしゃるでしょうし、多くのご質問もあるかとは思いますが、とりあえず、今回はこの辺にしておきます。

これから色々と明かしていきたいと思いますので、乞うご期待!笑笑

いまいでした。